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けいおん! 澪×梓 「冬の音楽室 3」



「あ、先輩っ」


「お待たせ、梓」


昼休みが始まってからすぐ。


音楽室の中で待っていた梓が立ち上がる。


「遅いです、澪先輩」


そう言いながら口を膨らませる。


「ごめんごめん」


澪の方に走ってきた梓が勢い良く抱きつく。


「どうしたんだ、梓」


「こうしたかっただけです」


苦笑している澪に対して、梓はまだむくれている。


「それで、梓」


「はい」


「昼休みに音楽室って、練習とかか?」


二人が恋人になった次の日。


梓が昼休みに音楽室に来てほしいとメールした。


「えっと、そうじゃなくて…」


何か言いにくそうにしている。


口ごもる梓の手を取って長椅子まで連れて行く。


「その、一緒にいたかっただけなんです…」


梓が口を開いたのは座ってから少したってからだった。


反対方向を向きながら言うが、体は澪の方に傾けている。


「そ、そうか…」


予想していなかった言葉に、澪が若干顔を紅潮させる。


梓が体を密着させ、澪が肩に手をかける。


「わたしも、そうだな…」


澪が一呼吸おいてから口を開ける。


「わたしも、一緒にいられる時間は多いほうがいいな…」


「澪先輩…」


梓が澪の方を見上げると同時に、梓が抱き寄せられて顔が澪の胸に埋まる。


「先輩っ、誰か来たら…」


「来ても構わないだろう?」


それ以上何も言わせないとばかりに梓を強く抱きしめる。


「えっと…」


梓はそれ以上何も言わない。


「昼休みって短いな」


「そうですね…」


時計を見ながら澪が残念そうな顔をしている。


梓も同じような顔をしている。


「そろそろ昼、食べないと」


「あ、はい…」


返事をするが、梓はいつものごとく離れようとしない。


ぎゅっと澪の制服を掴んで離さない。


「梓…」


ずっと抱きついたまま、離れようとしないのに対して澪も離そうとはしない。


「そろそろ、いいか?」


「澪先輩」


「ん、なんだ?」


やっと梓が動くが、上を向くだけで離れようとはしない。


「キス、してください…」


しっかり澪の制服を掴んでいる。


「その後に、お昼食べましょう…」


もう昼休みの時間は終わりに近付いている。


すぐに梓が目を閉じる。


ゆっくりと澪が顔を近づけていき、軽く額にくちづけをする。


「あの、澪先輩」


「ん、どうした、梓」


澪が気恥ずかしそうにしている。


「こっちがいいです…」


手で指しているわけではないが、どこかは分かりきっている。


「仕方がないな、梓」


チュッ


澪の行動は早かった。


梓の頬に手をあてて、軽くキスをして離れる。


「ほら、もうすぐ終わるぞ」


「あ、はい」


二人とも慌てて弁当を食べて教室に戻っていった。


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No title

はじめまして
素晴らしいssで読んでいて甘い気持ちになれました
ここのssを澪梓スレで紹介したいのですが、よろしいでしょうか?

Re:

はじめまして
コメント頂きありがとうございます。
澪梓スレで紹介いただいても大丈夫です。

No title

ありがとうございます
続編も期待してますね
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