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【冬コミ】 お泊り 2 【なおれい】


冬コミ新刊の内容です。

部屋の中が少し明るくなってくる。

ここはれいかの家。

今日は土曜日で学校はない。

先に目を覚ましたのはれいかの方だった。

ゆっくりと瞼を開ける。

まだ起きる時間には早い。

すぐ隣にはなおがいる。

心地よさそうな寝息をたてて眠りについている。

「ふふ」

その寝顔を見てれいかが微笑む。

寝付いた時と違って二人は密着していない。

少しだけ距離が離れている。

れいかが手を伸ばす。

起こさないように、そっと肩のあたりに触れる。

れいかはそれ以上、手を動かそうとしない。

そっと触れているだけだ。

それでもれいかは微笑を浮かべて幸せそうに見える。

「んぅ・・・」

なおが声を出す。

少し驚いたれいかだったが、声を出したりはしない。

すぐに落ち着きを取り戻す。

「んー」


なおは起きているわけではない。

目は閉じたまま、手を伸ばす。

何かをつかもうとしているように見える。

表情は少し苦しそうだ。

その手をれいかがそっと握る。

無意識に、なおもすぐに握り返す。

なおの表情が元に戻る。

再び規則正しい寝息をたてはじめる。

その様子を見たれいかが、なおの方に近づいていく。

二人の距離はあっという間に縮んだ。

なおは眠ったままだ。

れいかが握っていた手を離す。

その瞬間、なおの瞼が動く。

「んっ・・・」

なおが起きようとしている。

その様子をれいかがじっと見守っている。

「あ・・・れいか」

なおが目を半開きにして声を出す。

「おはよう、なお」

「おはよう・・・れいか」

なおは小さく、れいかははっきりと朝の挨拶をする。

少し間を置いて、二人同時に顔を近づけていく。

チュッ

朝の最初のキスだ。

軽く触れてすぐに離れる。

「あれ?」

「どうしたの、なお?」

なおは眠たげな声を出しながら周りを見る。

「もう朝?」

「まだ早いわよ」

そう言いながらなおの頬に触れる。

手の感触になおが少し笑顔を見せる。

「ねぇ、なお」

「あ、うん・・・」

れいかはまだ何も言ってないが、なおは何を言いたいか分かったようだ。

なおがれいかの方に寄ってくる。

「れいかぁ」

「なに、なお?」

まだ二人は密着していない。

すぐ近くで正面から見つめ合う。

「大好き、れいか」

なおの声は少し前よりも大きい。

いつものはっきりとした声だ。

そのままれいかに抱きつく。

眠りについた時と同じ状態になる。

れいかは何も言わない。

そっと手を後ろに回し抱きしめる。

なおはその感触に目を細めていく。

「なおはこうしてるのが好きね」

「うん」

なおが迷いなく応える。

「なお」

「なに、れいか」

れいかが一呼吸おく。

「大好きよ」

「うん」

れいかが少し離れて額にキスをする。

なおは嬉しそうな顔をしている。

「なお、ちょっといい」

「なに、れいか?」

そう言ってなおが少し動く。

顔がなおの胸辺りにくる状態になる。

「私にもこうさせて」

「う、うん」

そう言いながられいかが顔を胸にうずめる。

「どう?」

「そうね・・・」

なおが後ろにまわされた手でれいかを抱きしめる。

れいかは次の言葉を出そうとしない。

「れいか?」

不自然に思ったなおがれいかの方を見る。

だが、なおからはれいかの様子はわからない。

少ししてれいかが寝息をたてはじめる。

「寝ちゃったか・・・」

そう言ってなおが苦笑する。

「おやすみ、れいか」

れいかの髪をそっと撫でる。

「あっ・・・」

れいかが少し離れてなおのことを見上げる。

「起こしちゃった?」

れいかはぼうっといるようだ。

「もうちょっと・・・」

そう言って再びなおにくっつく。

「はいはい・・・」

再びれいかの髪を撫で始める。

「大好き、なお」

「うん」

今日何度目かわからない、同じようなやり取りを繰り返す。

なおの手が止まる。

「もう一回寝る?」

れいかがこくりと小さくうなずく。

目を閉じて規則正しい呼吸をし始める。

れいかはあっと言う間に眠りについた。

なおもうつらうつらとなり始める。

「おやすみ、れいか」

起こさないようになおがそう言う。

なおも瞼を閉じて眠ろうとする。

二人はそのまま少しのまどろみの時間を過ごした。

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